学校農業クラブとは

 学校農業クラブは、1948年(昭和23年)に学校農業クラブ(SAC:school Agriculture Club)として、戦後の新制高等学校の学習活動の中で、農業高校生の自主的・自発的な組織として日本全国で誕生しました。

 1950年(昭和25年)全国組織を作る動きが強まり、全ての都道府県に農業クラブが誕生し、11月2日に東京の日比谷公会堂において「科学性」「社会性」「指導性」の育成を目標に、日本全国の農業クラブの全国組織として、日本学校農業クラブ連盟【Future Farmers of Japan (略称:日連 または FFJ)】は、結成されました。

農業クラブ三大目標

 学校農業クラブでは,自主的・主体的な活動を通してわたしたちクラブ員の科学性・社会性・指導性を高めることを目標にしています。

 

【農業クラブの三大目標】

◆科学性・・・私たちに科学性があるということは、物事や課題のおおもとにある決まりやいろいろな関係を、筋道をたてて合理的に考え、判断し、行動する態度を身に付けているということです。

◆社会性・・・私たちに社会性があるということは、自分と他人で構成する組織などの社会の出来事に関心を持ち、他人の意見や行動を尊重しながら、自分の考えを表現することができ、社会の一員として協力して行動する態度を身に付けているということです。

◆指導性・・・私たちに指導性があるということは、民主的、合理的に判断する力を身に付け、より良い方向へ組織やグループおよび自分自身をみちびき、目的を達成しようと行動する態度を身に付けているということです。

農業クラブ三大事業

◆意見発表会

 意見発表会は、クラブ員の身近な問題や将来の問題について抱負や意見を交換し、クラブ員の三大目標を高めるとともに、主体的に問題を解決する能力と態度を養うことを目的としています。

《発表分野》

 分野Ⅰ類 「農業生産・農業経営」
  1 農業生物の育成や生産性向上に関する意見
  2 農業生産物の加工・流通・消費に関する意見
  3 農業の経営や経済活動に関する意見
 分野Ⅱ類 「国土保全・環境創造」
  1 国土の保全や環境創造に関する意見
  2 森林資源の活用に関する意見
 分野Ⅲ類 「資源活用・地域振興」
  1 園芸作物や社会動物の活用に関する意見
  2 地域資源の活用や地域の振興に関する意見

 

◆技術競技会

 技術競技会は、専門教科の学習や農業クラブ活動を通じて培った専門学習に関する知識、技術を競い合い、専門的な能力を高め、農業クラブ員としての資質や技術の向上を図ることを目的としています。

《実施競技》

 ・農業鑑定競技

 ・平板測量競技

 ・家畜審査競技(公開競技)

 ・農業情報処理競技(公開競技)

 

◆実績発表会(プロジェクト発表会)

 実績発表会(プロジェクト発表会)は、日頃のプロジェクト活動の成果を発表し、クラブ員の三大目標を高めるとともに、専門的な能力や態度を高めることを目的としています。

 《発表分野》

 分野Ⅰ類 「農業生産・農業経営」
  1 農業生物の育成や生産性向上に関すること
  2 農業生産物の加工・流通・消費に関すること
  3 農業の経営や経済活動に関すること
 分野Ⅱ類 「国土保全・環境創造」
  1 国土の保全や環境創造に関すること
  2 森林資源の活用に関すること
 分野Ⅲ類 「資源活用・地域振興」
  1 園芸作物や社会動物の活用に関すること
  2 地域資源の活用や地域の振興に関すること 

農業クラブ全国大会

【農業クラブ全国大会とは】
 全国各地で農業を学ぶ高校生は、農業クラブ員として「指導性」「社会性」「科学性」の伸長を目標に日々プロジェクト活動をはじめ各専門分野の活動を行っています。これらの活動の成果を発表する場として日本学校農業クラブ連盟全国大会があります。知識・技術の競い合いと同時にクラブ員相互の交流も大切な目的です。

《過去の全国大会開催地》
 令和3年(2021) 第72回 兵庫大会
 令和4年(2022) 第73回 北陸大会(石川・富山・福井県)
 令和5年(2023) 第74回 熊本大会

《今年度全国大会開催地》 
 令和6年(2024) 第75回 岩手大会

《今後の全国大会開催地》
 令和7年(2025) 第76回 西関東大会(山梨・東京・神奈川)
 令和8年(2026) 第77回 南四国大会(徳島・高知)
 令和9年(2027) 第78回 滋賀大会
 令和10年(2028) 第79回 北海道大会